富山市山室の学習塾「茗溪進学会」塾長の澤木です。
読んでためになり、子供たちが幸せになるヒント情報を発信します。
どうかお付き合いください。

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人生の矛盾
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新しい令和が明るく平和な時代であることを国民全部が願ったはずでしたが、最近やたら暗いニュースばかりです。

最近よく目にする言葉が“引きこもり”という言葉です。

先日は東大法学部を卒業し、事務次官まで務めた絵にかいたようなエリートが、川崎の事件のようなことをしかねないと見た引きこもりの息子を殺害するという悲劇がありました。

危険性が指摘される中高年の引きこもり人数は、全国で60万人もいるそうです。

私の親戚や知り合いの家庭にも、引きこもりか、それに近い状態の人が何人かいます。

私は意外に沢山いるという事実を実感できます。

小学生の不登校なども広い意味では引きこもりのようなものですが、ほとんどは学校での人間関係が原因ですし、子供の感情は柔軟ですから周囲の努力で立ち直ることができます。

しかし大人になってからは簡単には行きません。

大人になって引きこもっている人は、実は決して知能が弱いわけではなく、むしろその逆が多いと言われます。

引きこもりに正当な意義を付け、それをロジカルに主張できるから引きこもりが可能になるのだそうです。

自分で合理化出来ない人は引きこもることができず、どんな形であれ社会に出るしかないのです。

私の親戚に、引きこもり歴30年以上になる筋金入りのオッサンがいます。

遠い親戚で、親が亡くなって疎遠になってから何年も会っていないので、最近の様子は知りませんが、私が最後に会った時など凡人が到底理解できない哲学書を出して来て持論を朗々と話してました。

要するに「自分がかくあるのは社会と政治思想が悪いからなのである」ということらしいです。

彼にしてみれば、自分の現実逃避も哲学的に説明が付くということなのでしょう。

100歩譲って彼の言い分に“意義”を認めてあげたとしても、絶対的誤りが1点あります。

何でしょうか。皆さんも考えてみてください。

それは「親に依存しないと生きて行けない」という事実です。

それだけはどんな理由があろうが正当化できないと私は考えます。

私は子供を育てる上で一番大事なことが「自立」と、このブログで何度となく言っています。

子供が大人になっても引きこもるような親の共通点が3つあるそうです

・高学歴で社会的な地位ある
・経済的に裕福
・子供の要求には(やたら)甘い

このような環境でもやしのように育った子供が、学校や職場で周囲や親の期待値とのギャップが大きいと、それに耐えられず、すぐに退学、退職してしまいます。

ほぼ全ての引きこもりのキッカケが退学か退職という事実は大事なポイントです。

日本は社会保障がありますから、どんな人も飢え死にすることはありません。

しかし、今朝の新聞に「金融庁が、人生100年時代2000万円の蓄えが必要と発表」というショッキングな記事がありました。

「少子高齢化が異常なスピードで進む日本では、社会保障制度は維持できないから自分の老後は自分で守りましょうね」と冷たく言っているのです。

子供を幸せにしたいのであれば、「親はハングリーに」「甘い顔を見せず厳しく」「高邁な理想を求めすぎず」というのが3ポイントだと思います。

高学歴で裕福でありたいと願うのも人生なら、その裏には大きな危険が潜むのもまた人生なのですね。

大いなる矛盾に悩む塾長でありました。

では、また。☆彡

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