皆さんこんにちは。
富山市山室の学習塾「茗溪進学会」塾長の澤木です。
読んでためになり、子供たちが幸せになるヒント情報を発信します。
どうかお付き合いください。
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競争しない生き方
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アメリカの宇宙開発ベンチャー「スペースX」がファッション通販サイト「ZOZOTOWN」の前澤友作社長と、月旅行する宇宙船の契約を結んだと発表しました。
1969年にアポロ11号が月面着理を果たし、世界中の人が夢とロマンをかきたてられてから49年。
月旅行とはどんなものか想像もつきませんが、実際にこんな壮大なロマンを追う人たちがいるとは知りませんでした。
その前沢社長という人ですが、一体全体どんな人なのか興味が湧きました。
顔を見る限り、どこにでもいそうな兄ちゃんですが、どんな考え方を持っていたらそんなに大儲けが出来て、美人女優と付き合えて、おまけに月旅行まで行けるというのでしょうか。
前沢氏は1998年にロックバンド仲間とネット通販会社を立ち上げます。
インターネットが当たり前になりつつあった時代とは言え、今ほどネットでの買い物が当たり前の時代ではありませんでしたから、まずタイミングと着眼点は良かったのでしょう。
前沢氏がユニークなのは高校時代からバンド活動にのめり込み、プロドラマーになってメジャーデビューするという大きな夢を抱いていたことです。
折角一生懸命勉強して早稲田高校に入れたのに、良い大学へ行って良い会社に就職しようなんていう当たり前の考え方を全く持っていなかったそうです。
高校時代は「好きな音楽活動を続けるためにはどうすれば資金が稼げるか」ばかり考え、海外で自分たちが聞きたいCDやレコードを買い付けてきて、資金が安くて済む通信販売する会社を立ち上げました。
これが軌道に乗って会社が大きくなったわけですが、それだけなら大して面白い話ではありません。
私が感心したのは、前沢氏が「何を目標にしたか」という点です。
前沢氏は小学生の時から、運動会で勝敗を争うことや、テストの点数を校内で競い合うことには全く興味がなかったそうです。
テストの成績に一喜一憂する両親の姿、点数を競い合って優越感や劣等感を露わにする友人の顔、運動会で1位を取ることに応援席の家族が殺気立つ様子、どれもこれも前沢少年は違和感しか感じませんでした。
「こんな意味のない競争に参加させられるのはまっぴらゴメンだ」と思いながら高校生活を送っていたある日、都心へ向かう満員電車でつらそうな顔をしている大人を見て、ロックバンドという競争とは無縁の世界で、感じたことのない自由を見つける決意をしたそうです。
当然、両親は大反対しましたが、その考え方が変わることはありませんでした。
言うなれば相当の変人ですよね。
会社を興してからは経営も競争という概念で売上や利益を目標にするのではなく、誰もがいつも笑っていて、人が幸せで、世界平和に貢献できる会社を目標にしたのです。
前沢氏はたまたまニューヨークで9.11テロを間近で経験しており、その時の衝撃が平和な社会づくりに貢献できる会社という目標のベースになったと言います。
競争に加担せず、人がやっていないことをやれば競争は起きないという理論が私には非常に新鮮に感じました。
普通、「むやみな競争を避け、自由に生きる」というのは、努力を惜しむ“なまくら者”の選択肢です。
受験競争、就職競争、出世競争を勝ち抜くことが幸福の道だと信じて疑わない人を否定しているように聞こえますが、勘違いしてはいけません。
競争する世界とはフィールド、ルール、やるべきこと、場合によっては目標さえもが決まっています。
言うなれば敷かれたレールの上を走る競争です。
競争のない自由な生き方とはフィールドもすべきことも目標も誰も決めてはくれません。
全部ゼロからの出発です。
自分で探して決め、そして努力しないといけません。
残念ながら我々凡人は他人に決められた土俵の上で他人の評価基準で頑張るほうがよっぽど楽な選択でしょう。
失礼ながらそこらにいそうな兄ちゃんの顔を見て、そのスケールに感心しきりの塾長なのでありました。
では、また。☆彡
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