皆さんこんにちわ。

茗溪進学会塾長の澤木です。
読んでためになり、子供たちが幸せになるヒント情報を発信します。
どうかお付き合いください。

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看護師はバラ色かいばらの道か
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今年、当塾から2名の塾生が医療系の大学に進学しました。

大いに学び、世のため・人のために活躍することを祈ります。

これに関連しますが最近ちょっと気になる話題があります。

全国の大学で相次いで看護学部の新設ラッシュが続いています。

平成元年にはわずか11大学、定員558人だった看護学部が昨年は228大学、定員19,684人とな、なんと20倍に増加しているのです 😯 。

果たして文科省がどんな基準で認可しているのかはわかりませんが、医療や介護の政策は本来、厚生労働省の管轄です。

日本の縦割り行政は時に大きな社会的なひずみを生みます。

少子化の流れの中で半数の私立大学は定員割れになっており、生徒獲得にやっきです。

学生獲得のための申請を文科省は認めざるを得ない事情がここにあります。

人気の看護学部を新設し、バラ色のアピールで生徒を呼び込むわけですが、このまま無節操な増加が続くとどのような問題が起こるかということを誰が責任を持って考えているのでしょうか。

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1999年に裁判員制度など司法制度改革が行われ、合わせて弁護士を増やす制度が導入されました。

花形職業である法曹界への門戸が広がり、多くの若者が弁護士を目指しました。

その結果、平成6年に15,000人足らずだった弁護士は20年後の平成26年には35,000人に増えました。

しかし国の目論見は完全に失敗だったという見方が有力です。

弁護士不足と言われていましたが、弁護士1人当たりの訴訟事件数は6.76件(▽21.7%)訴訟費用は1300万円(▽33.1%)と大きく減少したのです。

おまけに弁護士の能力低下も大きな問題になりました。

市場が拡大しないのに能力の低い弁護士ばかり増えたのでは収入も社会的地位も下がる一方です。

せっかく苦労して司法試験に合格し、司法修習を終えても仕事がなくてはどうしようもありません。

弁護士だけでなく、司法書士や社労士、税理士など“士業”の世界は既得権益でガッチガチに固められた特殊な世界です。

力のあるベテランの大先生が簡単に駆け出しの新米に仕事を取られるようなヘマをするわけがありません。

運よくベテラン弁護士の事務所に居候弁護士(通称:イソ弁)として見習いで入ることが出来ても、所詮は修業の身。まともな給料は貰えません。

新聞配達をしたりコンビニでアルバイトしながら修業の道が続く気の毒な弁護士先生は増え続けているのです。

 

もう一度看護学部の話に戻ります。

世の中、高齢化で医療、介護の分野の人材不足が叫ばれています。

看護系の大学を目指す人は多いのですが、本当に地域医療に貢献しようと言うより、「看護師は食いっぱぐれのない資格だから」と安易な考えを持つ人が多いような気がします。

でも人生、思っているようにはならないのが世の常です。

まず、人材不足という部分ですが、これには2つの側面があります。

人材不足と言われる職業の共通要素は「安月給の重労働」です。

看護師の仕事は確かに所得水準は高いですが非常に離職率の高い職種です。

仕事のハードさに加え、白い巨塔の中の女の世界で適性のミスマッチも含め、決してパフォーマンスの良い仕事だとは言えないのかもしれません。

もう一つの側面ですが、需要が多いのは都市部ではなく過疎地や震災被災地などです。

今後も地方ほど高齢化と過疎化が進み人材不足は深刻化するでしょう。

この先、そのような場所で活躍しようという高い志を持つ人が果たしてどれくらいいるのでしょうか。

看護師がこの勢いで増加し続けると都市部では逆に供給過剰となって職に溢れる人が出るのは火を見るよりも明らかです。

健康保険制度が破綻している現状から見ても市場の拡大は懐疑的です。

病院だって営利優先ですから人件費を抑えるための医療機器開発は進むはずです。

血圧測定などAIやロボットに看護師の仕事はどんどん取って代わられてゆくでしょう。

くどいようですが、文科省には社会保険や医療制度改革の権限も責任もありません。

将来の職業選択は目先の安易な道を選ばす先を読んで検討したいものです。

では、、また。☆彡

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