皆さんこんにちわ。
富山市山室の学習塾「茗溪進学会」塾長の澤木です。
読んでためになり、子供たちが幸せになるヒント情報を発信します。
どうかお付き合いください。
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天の力を借りる方法
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ノーベル賞の発表の秋にはまだ時間がありますがノーベル文学賞を選考するスウェーデン・アカデミーは今年のノーベル文学賞の選考を見送り、来年同時発表するとしました。
よくわかりませんが、選考メンバー関係者のセクハラやら情報漏えい疑惑でアカデミーの信頼が失われるとか内部の意見対立があるとかという理由だそうです。
また、トランプ大統領が米朝首脳会談の成り行きではノーベル平和賞の候補になるなどという気の早いニュースもあります。
ノーベル賞と言えば権威ある賞ですから、我々庶民には程遠い世界のように思われますが、私が高校3年のときにいつもクラスの一番前の席に座って、訳の分からない屁理屈をこねくり回して先生を困らせていた変わり者が田中耕一君でしたし、大学4年の時に自分のゼミの部屋の廊下を挟んで向かいの小さい部屋にいた地味でショボい助教授が2000年に化学賞を受賞した白川秀樹さんでした。
私は社会人になって間もなくのころ、1981年にアジアで初めてノーベル化学賞を受賞した福井謙一氏の講演会が名鉄ホテルであると聞き聴講に行きました。
ノーベル賞受賞者ですから、さぞかし聞きごたえある示唆を貰えるだろうと大いに期待したのですが、話は哲学的というか精神論的なもので、自分が期待したことは得られず、がっかりして帰った記憶があります。
秋になると毎年日本人のノーベル賞候補の名前が挙げられますが、その中に、村上和雄筑波大名誉教授の名前があります。
村上和雄氏はヒトの遺伝子研究の第一人者でDNA解析で成人病の原因などを発見した科学者です。
私が面白いなと思うのは、この村上和雄氏が唱える「サムシング・グレート」というものです。
少々宗教じみた概念に聞こえますが、「サムシング・グレート」とは「神」や「仏」や「天」など人間の世界を超えた偉大な存在のことです。
遺伝子の研究を極めると最後はどうしても科学的な理論では説明がつかず、このような言葉でないと説明がつかないことが多いそうです。
宇宙で私たちの体を構成する60兆細胞の初めの1個の生命細胞が偶然に生まれる確立は、1億円の宝くじが100万回連続で当たるくらい奇跡的なことです。
ヒトのDNAに書き込まれた遺伝子情報は、まだ2%しか解明されてませんが、その情報だけでも約32億の文字で本にすると、1ページ1,000字で、1,000ページある大百科事典にして、計3,200冊分にもなります。
そんな遺伝子暗号を書いた正体を、アインシュタインは「宇宙の真理」といい、マザー・テレサは「サムシング・ビューティフル」と呼び、それを村上先生は「偉大なる何ものか」という意味で、「サムシング・グレート」と名づけたわけです。
村上先生によれば、人間とチンパンジーの間にはわずか3.9%の遺伝子情報の差しか存在しないそうですが、その些少な差にこそヒトを創造した天がヒトに授けたサムシング・グレートの価値があるということです。
私たちは日々、「成績を上げたい」「出世したい」「金持ちになりたい」「成功したい」「幸せになりたい」と願い努力します。
しかし天が力を貸してくれないと希望はなかなか実現しません。
「人事を尽くして天命を待つ」と言う言葉がありますが、人が「もう、これ以上は無理だ」というぐらいまでベストを尽くしたとき、最後に天が力を貸してくれるのだと村上和雄氏は言います。
山下泰裕が足の怪我にもかかわらずロス五輪で金メダルを取得したとき、あのイチロー選手が2009年のWBC決勝で最後の最後に勝利の奇跡的なヒットを放ったときなどです。
サムシンググレートが降臨した瞬間です。
若かった自分が福井博士の話からガツガツと成功や金儲けのノウハウを聞きだそうとしても得る物はなかった理由がようやくわかりました。
天(サムシング・グレート)が力を貸してくれるためには各人がそれぞれの持ち場で最善を尽くし、宇宙の不可思議な生命力を信じることが大事なのです。
ノーベル賞の話題をニュースで聞くと、若かった自分を思い出す塾長なのでありました。
では、また。☆彡
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