富山市山室の学習塾「茗溪進学会」塾長の澤木です。
読んでためになり、子供たちが幸せになるヒント情報を発信します。
どうかお付き合いください。

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一筆啓上できますか?
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今年の春、福井の丸岡城に桜を見に行ったときに城内に碑がありました。

「一筆啓上 火の用心、お仙泣かすな 馬肥やせ」とあります。

徳川家康の家臣で本多作左衛門重次が陣中から妻に宛てた「日本一短い手紙」の碑です。

城内には「一筆啓上 母上様」というタイトルで選ばれた文章が看板にあり、ついジンとくるものがありました。

こんな手紙を子供から貰ったら母親は嬉しいだろうな。。と思います。

先日実施された「全国学力テスト」で面白い記事を見ました。

中学3年の国語で、封筒の書き方を試す問題が出され、正答率は57・4%で、スマホや電子メールの普及で手紙を書かなくなった世相を反映する結果だったとのことです。

平成24年に実施した学力テストでも、同様の問題が出され、その時の正答率は74・2%だったとのことで、7年で2割近くも正答率が落ち込んだことは明らかに今の情報伝達事情と関連しているのでしょう。

私は中学生で体験授業や入校の申込に親子で来た方には、住所や氏名などを記入する用紙はまず子供にペンを渡して書いてもらうようにしています。

見るのは一点。

自分の家の住所と親の名前がちゃんと書けるかどうかです。

自分の名前はさすがに全員書けますが、自宅の住所と保護者氏名を淀みなく、全て漢字で正しく書ける生徒は、いいとこ3割です。

「親の名前知らん」と平然とした顔の子もたまにいるのでたまげます。

私は「もう既に入塾試験は始まってるのですよ」と冗談めかして言いますが、もう親御様は冷や汗ものです。

綺麗な字で全部きちんと書ける生徒と、汚い字で自分の名前以外は埋められない生徒と、どちらが成績優秀なタイプか明らかですよね。

誰が教えるものなのかは分かりませんが、知っていて書けて当たり前のものです。

手紙の表書きだって、誰が教えなくても必要に駆られて自然に覚えるものだと思います。

でも、「必要ないものは覚えなくても良い」という発想が強まればどうなってしまうでしょうか。

数学なら普段の生活に使うのは小学校の算数で十分で、中学校で習う因数分解や三平方の定理を使うことはありません。

「自分は将来、外国には行かないから英語は覚えなくてもいい」ということになります。

「数学が不得意」とか「英語が不得意」とかいうのは頭が悪いからではありません。

「きちんと覚えるべきもの」という意識が弱いからなのです。

もし不安に感じるご父兄様がおられましたら、親宛の郵便はがきを子供に書かせてみてはいかがでしょう。

親元にちゃんと届けば合格としましょう。

全国学力テストの問題は今の時代にマッチしてるかどうかはわかりませんが、「一筆啓上 母上様」の碑を思いだして自分も何か書いてみようかと思った塾長でありました。

では、また。☆彡

◇◇◇茗溪進学会ニュース◇◇◇
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