皆さんこんにちは。

富山市山室の学習塾「茗溪進学会」塾長の澤木です。

読んでためになり、子供たちが幸せになるヒント情報を発信します。

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オンライン授業の落とし穴
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新型コロナウイルスの感染拡大で全都道府県に緊急事態宣言が拡大されて1週間が経つ。

県内では感染拡大が依然として予断を許さない状況に見える。

そんな中、学校や塾が急いで取り組んでいるのが“オンライン授業”なるものである。

自宅のパソコンやスマホ端末で勉強できるメリットが話題だ。

従来型指導から急舵を切り、ネット授業のシステムを取り入れて配信を始める機動的な塾もある。

積極的なのは良いが使い慣れていないものに安易に手を出して大丈夫だろうか。

父兄の立場で言えば、「学校が休みなのだから、せめて家で勉強できるサービスを提供して欲しい。」と思われるのは当然だが、父兄も選ぶポイントを知って頂きたい。

オンライン授業と一口に言っても、IoT全盛期の時代、教材の種類は星の数ほどある。

オンラインと言っても、本屋にある問題集や参考書をデジタル化したツールの一つに過ぎない。

本で勉強するときは能動的に動かなければならないが、オンラインはスイッチを入れたら勝手に向こうから語り掛けてくれる。

塾に通う大きな理由は「自宅では勉強しない、できない」だが、自分からスイッチが入らない子供でも受動的な姿勢で良いのが一見よさげに見える。

問題はどこまで家で使うかだ。

結局は本人次第だが、せめてご父兄は教材選びのポイントを知っておかれると良い。

問題のターゲットは中学生である。

ポイントはたった1つ。「そのオンライン教材は中学校教科書に準拠しているかどうか。」だ。

富山市中学校採用の教科書は、数学・理科・公民→東京書籍、英語→開隆堂、国語→光村図書、地理・歴史→帝国書院 だ。

私の経験から申し上げて、教科書に準拠していない教材は家庭学習用に向かないと断言する。

その理由だが、3月から学校が休校になり、学校授業の遅れをいかに補完するかが、最大かつ喫緊の課題だ。

いつから学校が再開されるか分からないが、仮に始まったとしても従来通りのペースで授業が進むわけがない。

私もオンライン教材は過去に何種類も使って身を持って感じたことだが、ディテールで中身が良質のものであっても、教科書非準拠の教材での指導は特殊なノウハウが要る。

例えば数学の素因数分解は教科書によっては数式の因数分解のところで出てくる教科書もあれば、東京書籍のように平方根の項で出てくる教科書もある。

教科書と非準拠の教材のズレは結構多く、そのたびに子供らの手が止まり、結果的に学習が前に進まなくなる。

世の中のオンライン教材の多くは、文科省が認可した何種類もある教科書ごとには作られていない。

茗溪進学会のオンライン授業は先生が板書しながらの動画であるが、中にはテキストが映ってナレーションが流れるだけのいい加減きわまりない“なんちゃってオンライン授業”もあるのだ。

教科書に準拠していなくても使える教科はいいとこ数学と理科くらいだろう。

英語は文法の順序も英単語も全然違うし、国語に至っては混乱するだけだ。

さらに欲を言えば、勉強の仕方や進捗管理、質問事項のフォローがきちんとされているかどうかも大事なポイントだ。

オンライン教材の致命的落とし穴がこれであり、これを見落とすと高額な月謝や教材費をドブに流すことになる。

学校が休校になって自宅学習が余儀なくされる今は「中学校の教科書に完全準拠しているか?」が最大の選別ポイントだ。

そうはいうもののオンライン授業にも限界がある。

私は ①オンライン授業で予習→②学校授業で理解→③演習による定着 のサイクルをグルグル回すことによって錬成されるのが学力向上の仕組みと考え塾の基本的指導方針としている。

塾では①と③の機能を受け持つのだが、②の学校あってのサイクルであって、いつまでも今の状態で良いワケが無い。

一日も早く学校が再開されて普段のルーチンに戻る日が待たれる。

では、また。☆彡

◇◇◇茗溪進学会ニュース◇◇◇

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sawaki